日々の活動報告やお知らせなど・・・

2009年3月27日金曜日

コミュカレ講座第11回 3・21


今回は場所を移し、横浜市青葉区で実施されている「あおば おもちゃの広場」<http://www.aosha.jp/kosodate/toy.htm>の活動場所での講座でした。
あおばおもちゃの図書館は、横浜ラポールの出張図書館として立ち上げ、本年で8年立ちました。
立ち上げ者は今回の講演者でもある、池上信江さんです。ダウン症のお子さんをお持ちの池上さんが、青葉に越してこられてから、地元に通える場所がなかったことがきっかけで、こちらで活動を立ちあげ、今日に至っていました。
今回はその池上さんのご経験を語ってもらいながら、かつ現在まで継続しているおもちゃ図書館の運営を学ぶことをめざしました。あわせて、直接通っている子どもたちとも遊べるということもあり、参加者のみなさんも楽しみにされておりました。


あおばの活動は現在、金・土・日を中心に青葉区社会福祉協議会の協力を得て、
場所を借りて行われています。しかし場所は常設ではないため、活動開始前1時間には集まって、毎回会場作りを行っています。きれいに整頓され使いやすいように配置されていますが、毎回これはボランティアにより準備がなされます。あおばは全員がボランティアであり、それぞれが役割、責任をもって行われています。「ちょこっとボランティア」ということも募集しており、少し関心があって手伝いたいけど、子どもたちの見守りは、という方が準備などだけに参加しているそうです。池上さんのご説明によれば、「それぞれがやりたいことや得意なことを持ってきて、ボランティア活動をしています」ということでした。音楽を教えるスタッフ、工作を担当するスタッフ、受付管理をするスタッフ、さまざまです。
そんなみんなが集まって、あおばおもちゃの図書館は運営されています。
またここの特徴は、「障害のあるないに関わらず、地域に開放する」ということでした。障害があるから障害者の場所に行かなくてはいけない、というのはナンセンスです。
子育てに不安や悩みのあるお母さん、孤立している親子そんな親子も青葉に通っています。

今ではその活動が発展して、子育てネットワークや障害別の親の会、学齢児の見守り隊など広がっていっていました。そのパワフルな活動展開は本当に頭の下がる思いでした。
人と人のつながりを上手に発展させていたあおばの活動は、まさに地域にねざしたものとなっていました。私自身学ぶことがたくさんあった訪問でした。

参加者の皆さんも得るものも多かったようで、満足していらっしゃいました。



TAKIMOTO

2009年3月20日金曜日

コミュカレ講座第10回 3・14

いよいよ残り3回となりました今回のテーマは、「障害者の情報保障の意義と障害者のパソコンボランティアの役割について」です。
障害者の情報発信手段の確保による、社会参加や知識習得、コミュニケーションの確保について、ドリームナビゲーター横浜<http://www.dny-jp.com/>副代表の寺田さんを講師に招き、お話をしていただきました。

◆まずは以下について講義をしていただきました
・情報保障について
・聴覚・視覚障害者への情報保障について
・コミュニケーション手段としてのICT機器の利用
・コミュニケーション機器としてのパソコン
・ITサポート関連ボランティアの役割

ICT:情報通信技術 (Information and Communications Technology)
IT:情報技術 (information technology)

◆さいごに別フロアにある障害者ITサロン<http://www.knsyk.jp/tomosibi/itsalon.html>へ移動し、実際にサロンに展示してあるIT機器を体験してもらいながら、それぞれの説明をしていただきました。

印象に強く残っているのは、障害者の方々にとっての携帯の便利さですね。視覚に障害のある方にはもちろん、メールができるようになってからは、聴覚に障害のある方も活用しているのは知っていましたが、技術が進歩し、今は携帯にカメラが付き、画像や動画がオンタイムで相手に送ることができるので、視覚に障害のある方にとっての目の役割を携帯がはたしていることをはじめて知りました。実際に大事な席に出席するための服装の色合いなど、携帯を使って友達にチェックしてもらったりしている人がいるそうです。寺田さん自身、パソコンの設定についての質問を、視覚に障害のある方から電話で受けた時に、その方は携帯のカメラを画面に向けて、画面の状況を伝えてくれたことがあったそうです。

また、様々なタイプの入力キーボードを紹介してくれている時には、マウス機能付きの携帯電話式文字入力キーボードが面白いなと思いました。今の人は携帯での文字入力に慣れている人が増えているので、慣れてしまうとホントに片手で横になりながらラクな姿勢でパソコンの操作が全てできてしまいます。片マヒの方などには、すごくいいなと思いました。(ぐーたらな自分にもいいかも?)

情報通信技術の進歩は、障害のある方々にとって生活の快適さが大きく変わる可能性があることをあらためて知ることができました。すでに知っていると思っていた技術やシステムにしても、各障害当事者の方々が、それぞれの障害により、「そんな使い方もあったか!」と思うような工夫をして、活用していることも知ることができました。
YASUE

2009年3月8日日曜日

コミュカレ講座第9回 3・7

 暦もはや3月。当初は、12回(延べ18コマ)は長丁場だと思いましたが、それなりに、時間のたつ早さに驚くばかりです。今日の講演は、横浜市緑区社会福祉協議会の高橋さんから、「地域における社会福祉協議会の役割とボランティア人材の役割について~知ってください、あなたに身近な社協~」と、わたくしTAKIMOTOが「海外のボランティア活動とは、~シリアの実践の紹介~」を紹介しました。

 高橋さんは、物腰がとても柔らかな方で、独特の雰囲気があり口調もゆったりと穏やかでした。
(自分はつい早口になってしまうので、少し反省・・・)
社会福祉協議会(通称「社協」)は、社会福祉法人の組織で、公務員とは異なっています。そこで、法律などでカバーできない高齢者、障害者、女性や子ども、貧困者などの社会的弱者を支援するための「民間の社会福祉団体」です。個別のニーズは「社協」で、との考え方で、地域住民のニーズに基づいて実施されると解釈していいということでした。合わせて、「福祉というものは行政ばかりに頼らないで自分たちでも考えていこうよ」と、地域住民の声に基づいた活動を展開・支援しようという方向性です。

 社協の事業は、①外出支援サービス・送迎サービス ②権利擁護事業 ③各種貸付事業 ④障がい児・者への支援 ⑤共同募金・年末助け合い事業など、多様な活動です。特に今回は障害者のためのボランティア講座ですので、、障害者のボランティア事業推進ついて、お話していただきました。「社協」の立場としては、「ボランティアをやってみたい方」と「ボランティアにお願いしたい方」のコーディネートを行います。また、講座(ニーズに応じた)を開催したり、ボランティア活動を支援するということで、保険の窓口や助成金の窓口も担います。ほかには、福祉機器の貸し出しや啓発活動の支援や講演会なども行います。ボランティア希望者は多いけれど、保育や高齢者のお手伝いは多いものの、障害者のニーズのマッチングは4割しかない、ということで、社協でも問題意識を持っていらっしゃいました。

私自身、リソースとしての社協を知るいい機会となりました。そして社協が、もっともっと地域に根ざし、いろいろな人が気軽に利用できるように身近になることを期待します。

そして次は私TAKIMOTOの番。

「海外ボランティア」としては、代表的なJICA(国際協力機構)の一事業の青年海外協力隊と、民間のNGOで障害者支援で有名な、AAR(難民を助ける会)を紹介しました。ボランティアとして直接現地で活動するだけでなく、AARやほかの団体などでは、ボランティア会員として会費を納めて応援したり、現地のものをフェアトレードを通じて購入して活動を支援するなどさまざまなであることも加えてお知らせしました。

 次に具体的な実践例として、私自身がかかわった「シリアCBR(Community-based Rehabilitation、地域にねざしたリハビリテーション)活動」を紹介しました。みなさんアラブ諸国のことをあまりご存じないので、アラブ文化も伝えたいと思い「アラビア料理」や「衣装」なども合わせて写真でお伝えしました。

 具体的な活動ですが、「障害者と地域住民の主導」により、農村部の社会セクター(学校、保健所、青年団や婦人団、役場、主婦や学生、宗教)と協力して、誰もが住みやすい村づくりをめざして、トレーニングや、関係機関の調整などを行いました。要するに、使える既存のものは何でも使いましょう、の精神です。具体的に写真とDVDを通じて、各活動を見てもらいました。みなさん、このCBRは新しいことでしたが、大変真剣に聞いてくれました。

 「障害問題は社会にある」という意識のもと、啓発活動やイベント、小学校での活動などにも重点をおきました。そこで、最後には、子どもから大人まで、そして障害のあるなしに関わらずスポーツや文化活動を行ったことを紹介しました。その一つとして、レクゲーム「変則ボッチャ」も体験してもらいました。(ボッチャを知りたい方は次を参照;http://boccia.gr.jp/)少し重みのあるボール操作は案外と難しいものです。皆さん楽しんでいらっしゃいました。
TAKIMOTO